我が国において、国民の健康は、何によって支えられているでしょうか。法的な側面からいえば、憲法25条は、「健康で文化的な最低限度の生活を保障」しています。しかし、「健康」について、今日において国がなしていることの中核は、国民皆保険制度の策定と健康診断(※1)とがん検診(健康増進法19条の2等)、法令(健康増進法等)の制定です(なお、今後の政府の新たな施策として、※2参照)。これらのみの対応で、「健康」でいられるでしょうか。

 日本国民の死因の1位から4位は、病死(男女総数の1位は悪性新生物、2位は心疾患、3位は脳血管疾患、4位は肺炎。因みに5位は老衰[老衰の割合は全死因の3.4%]※3)です。このうち、1位から3位は、いずれも生活習慣病といえます。なぜなら、厚生労働省によれば、生活習慣病とは、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」と定義されており、遺伝性の発病等の例外はあるとしても、基本的にはこの定義に上記1位から3位があてはまるためです(※4)。このように、人々の生活習慣が病気を引き起こしていることが多い中にあっては、一人ひとりが日常的に健康管理を行うことが重要です。

 たしかに、これらの病気が発病したとしても、必ずしもそれが直接の死因となるわけではありません。

 しかし、脳卒中(これは上記3位の「脳血管疾患」に含まれる)を例にとれば、適切に治療したとしても高い確率で後遺症が残ります。そして、患者さん本人も周囲のご家族も、脳卒中の後遺症の管理・世話のために心身をすり減らして、ストレスの多い生活を余儀なくされます(※4)。このような患者さんや周囲のご家族は、本当に「健康」と言えるのでしょうか。

 現状の国の施策のみで健康でいることは、「健康」をどのように解釈するか、ということによっても結論は左右されうるものの、人員的な問題や税収等の問題があり、困難と言わざるを得ません。

  そもそも、健康増進法第九条は「生涯にわたる国民の健康の増進」については、「厚生労働大臣は、」「自主的な努力を促進する」ことを目的として「健康診査等指針」を「定めるものとする」と規定し、あくまでも「国民の健康の増進」は、「自主的な努力」に委ねられています。

    ここで、「自主的な努力」が求められる「健康」とは何を意味するかについてについて一人ひとりが考えることが必要となります。ピラティスの創始者である故Joseph H .Pilatesは、自身の著書で、仕事終わりにレクリエーションも楽しめない人々に警鐘を鳴らし、気持ちに余裕がない状態も、健康ではないと論じています(※5)。

この考えから「健康」を解釈するならば、気持ちに余裕がある状態か否かについては、基本的には政府が感知し得ないため、国の施策のみで「健康」を維持することは不可能ということになるとともに、一人ひとりが気持ちに余裕がある状態を維持することが求められるということになります。

 弊社は、「人々の日常にルーティン(routine)をプラスして健やかな日常へ」を経営理念としています。人々の健康を第一に考え、国民一人ひとりが健康のためにできることを構想し、その構想を人々の新たな習慣として根付かせることができるよう事業展開して参ります。気持ちに余裕がある状態を維持することは、なかなか難しいことですが、楽しく・美味しく・心地よく継続できる習慣を提案していく所存です。

皆さま、どうぞ弊社を何卒宜しくお願い申し上げます。

※1:以下、法令については、法令名及び条項のみ記す。労働安全衛生法66条1項、労働安全衛生法66条の10、労働安全衛生規則45条の2、労働安全衛生規則47条、労働安全衛生法66条2項、労働安全衛生法66条3項、学校保健安全法11条乃至18条、学校保健安全法施行規則5条、学校保健安全法施行規則6条、学校保健安全法施行規則13条、母子健康法12条等。

※2:『予防医療、企業を支援 社会保障改革7年ぶり始動 負担増への切り込み課題』2019/9/3付 日本経済新聞 朝刊参照

※3:厚生労働省ホームページ『死因順位(第5位まで)別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率(人口10万対)・厚生割合』より

※4:『西宮市医師会公衆衛生(公害)委員会 答申書 H19年度』参照

※5:『医療保険制度は崩壊、先制医療が残った!』7頁参照。著者:池田秀敏

※6:『Return to Life Through Contrology』、『ピラティスインストラクター養成講座テキスト1 ベーシック編』10頁(著者:株式会社キャリアカレッジジャパン)参照